平家平・池田町東俣・宝慶寺
[前編]
2014/08
 
 
奥越の秘境にして平家の落人伝説の地
深山をさらに進む
MAP
平家平 
平家平への案内 この回は麻那姫湖青少年旅行村で2泊し、中間日を使い奥越の各地を巡った。
まず向かったのは平家平。
国道157号を岐阜方面へ南下して巣原の雲川ダムの手前を左に折れ、橋を渡って平家平への林道に入る。
国道157号の平家平入り口は、南行きのみ案内表示あり。
国道を直進すると、温見峠 → 岐阜方面。

   
谷倉の滝
林道をしばらく進むと、途中左手に滝が見えて滝の由来を記した石碑がある。
滝は生い茂った樹木の中にあり、この石碑がなかったら気づくことはなかったと思う。
林道の途中に、石碑がないと気づかないような、遠くにあって細い滝がある。落差は30メートルほどあろうか。  
   
谷倉の滝 「谷倉の滝」と刻まれていて、古くから地元住民には知られていたようだ。
「地域住民」とあるので、かつては近くに村落があったのであろう。往時を偲ぶと万感せまるものがある。
   
平家平への林道 林道に入ってすぐのところに、夏の期間だけ人が住んでいそうな民家があるだけで、そこから先はひたすら山中の道を進む。
コンクリート打ちっ放しの道が続く。
   
平家平への林道 林道の後半は突如として悪路になり、所々急坂があってバイクの水温計がオーバーヒートの位置を指す。
同時にオイルの焼けるような臭いがする。
こんなところで故障でもしたらと思うと急に心細くなる。
この先からダートの悪路となる。
   
平家平 林道入り口からおよそ30分で平家平に到着した。
道が悪いので、ずいぶん時間がかかったように感じる。
平家平の名前の由来は、昔むかし源平の山岳戦に敗れた平家の落人が住んでいたからという説がある。
でも同じ平家平という地名は日本の各地にあるようだ。
この先に有名なブナ林があり、案内看板も設置されてた。
   
平家平 大野市が管理しているようだ。
元々は私有地であったものを、譲渡されたようなことを聞いたことがある。
熊出没注意 !! 
   
平家平 姥ヶ岳(標高1,669m)の登山口があった。この日は早朝だったせいか、人の気配は全くなかった。
近くには8台くらいが止められる駐車場もあった。
   
平家平 雪の多いところらしく、樹木が傾いて生育している。
早朝の訪問だったこともあり、8月とはいえ肌寒い。
左奥には能郷白山が見える。
   
平家平 南に延びる林道を進んでみた。程なくすると道はぬかるみになってしまった。
この林道は青少年旅行村近くまで続いているようだが、ゲートがあって立ち入り禁止との情報がある。
   
平家平から続く林道 もうひとつ東寄りに延びる林道に入ってみた。
しばらく進むと、季節は夏だが一面ススキの原になっているところへ出た。
南東方向に延々と続く林道が見える。
この道は、いったい何処に行き着くのだろうか。
バイクを止めて景色を眺める。
谷を抜ける風の音だけが聞こえた。
林道を奥へ進むと荒涼とした風景に出会う。
まだ8月なのにススキの色づきが早いかった。

 
今回は二泊三日し、中一日をたっぷり使って、散策しながら最終の目的地である国道476未通区間を訪ねた。早朝に出発して最初に向かったのは平家平である。国道157から入った林道は、やがてセメントを流して固めただけの簡易舗装道となり、終盤はダートとなる。道は険しいが目的地の平家平は野草やブナ林に囲まれた桃源の地である。林道をさらに奥へと進むと、この先も続く林道と、荒涼たる風景がそこにあった。日本はつくづく山国だと思う。人里離れて久しく余計に感じる。かつてこの地に住んでいたのは、源平の山岳戦に敗れ、逃げのびた平家の落人か、あるいは木地師か。思いを馳せるとともに、一抹の寂しさを感じつつこの地を後にした。
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