懐かしのDT50
 
DT50は1982年に発売され、RZ50譲りのエンジンに、若干の改良とYEISシステムを採用した、エントリークラスでありながら、最大出力7.2PSを誇るオフロードバイクでした。
軽量で堅牢なボディーが特徴で、クイックな取り廻しと、2Stならではの加速から、幅広い層に楽しめるオフロードバイクでしたが、1997年に生産終了となりました。
最後期モデル (3LM5) のみ、鍵付き燃料キャップ、ヤマハブラック塗色などの違いがありましたが、他はほとんど変更なく、15年以上にわたり販売が続いていたのは驚異的です。
豊富にあった中古車も次第に在庫が少なくなっているようですが、数々の思い出を運んでくれたバイクであり、容易に手放せない魅力があります。
 
発売当時のカタログ

カタログ (1) 全6ページ 4.8MB カタログ 1  カタログ (2) 全2ページ 3.4MB カタログ 2

dt50諸元
 
dt50カタログ
発売当時のカタログより  
dt50グッドデザイン賞
バイクでは珍しいグッドデザイン賞を受賞 
本栖エンデューロレース 1980年代の2Stバイク全盛の当時、ヤマハの契約ライダーであった石井正美(いしいまさみ)氏が、本栖12時間エンデューロレースにおいて、並み居るフルサイズバイクを抑えて優勝。
ノーマルのエンジンに、ラジエターとリアサスのみ強化して参戦し、奇跡のDT50として語り継がれる
かつての名優、根津甚八さんが所有していたバイクでもある。
 
DT50 jump 最大の魅力は、重量が軽く扱い易いこと。
いつの間にかテクニックが上達したような錯覚を覚える、クイックな操作性にある。
ビギナーからベテランまで楽しめるオフロードバイク。
なお、全6段ミッションの1~4速まではクロスレシオとなっており、山岳路向けの設計である。
ただし、ノーマル車での1速によるトレッキング走行は、低回転域でのトルク不足により不得意である。
 
dt50-euro 欧州向けモデルDT50R。
洗練されたデザインになり、歴史の変遷を感じさせる。
写真はスペインYAMAHA製のモデル。
 
こちらはイタリアYAMAHA製のDT50SM。
欧州では画像のとおり、ビギナー向けオフローダーとして高人気。
リミッタ解除等により、100km/hをクリアする性能を誇るが、国内での流通はわずか。
メンテナンスのための部品入手を考慮すると、容易に手が出せないのが難点。

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